高脂血症(高コレステロール血症)
最近の健康ブームによりコレステロールは不健康の主役として扱われています。
しかし、本来コレステロールは、体の中の約60兆個の細胞を造ったり、ホルモンの
生成に関与する大切な脂肪分なのです。
コレステロールにはLDLとHDLと呼ばれるものがあります。
LDLコレステロールは増えすぎると血管壁に蓄積して動脈硬化を起こすため、
「悪玉コレステロール」と呼ばれています。
特に喫煙や化学物質により酸化されたLDLコレステロールは血管壁に付着しやすくなり、
動脈硬化を引き起こす引き金になります。
一方、HDLコレステロールは血管壁にたまったLDLを肝臓に運ぶ役割を果たしています。
つまりHDLは血管の掃除屋であり、そのため「善玉コレステロール」と呼ばれています。
コレステロールすべてが悪者ではなく、健康を守ってくれる善者もいるのです
糖尿病(高血糖)
糖尿病とは血中のブドウ糖の量が多くなった状態をいいます。
通常血糖値は膵臓から分泌されるインスリンによって調節されていますが、
これに何らかの支障が生じると血糖値が上昇してしまいます。
糖尿病は大きく分類すると、先天的またはウイルス感染などが原因でインスリンが
まったく分泌されなくなるⅠ型糖尿病と、インスリンは分泌されているが効き目が悪くなる
Ⅱ型糖尿病に分類されます。
日本人に多い糖尿病はⅡ型糖尿病で、主に過食や運動不足、ストレス、肥満などが原因で起こり、
糖尿病の95%を占めています
肥満になるとインスリンの効き目が悪くなりますが、はじめのうちは膵臓がたくさんの
インスリンを分泌し血糖を細胞に取り込ませようとします。
しかし膵臓が疲れてくると、インスリンの分泌量が減って糖尿病が起こってしまうのです。
Ⅱ型糖尿病の人は糖尿病が起こる前に高インスリン血症によって、しばしば高血圧や
肥満、高中性脂肪血症などを合併しています。
健康な人の赤血球には柔軟性があるため、細い毛細血管も伸びたり縮んだりしながら
通過する事ができます。
ところが糖尿病になると血小板の凝集が起こりやすく、赤血球同士もくっつきやすくなるので、
細い血管を通り抜ける事ができなくなります。
すると毛細血管が集まってできている目の網膜や腎臓のほか、手足の末端に血が
行き渡らなくなるため失明したり、足の切断を余儀なくされたり、人工透析をしなければ
ならなくなります。
また糖尿病では血中中性脂肪値や血圧が高くなりやすく、血管の内皮細胞を傷つけるために、
心臓の冠状動脈や脳の大動脈など大きな血管に動脈硬化を起こします。
糖尿病の人の動脈硬化の進む速度は、普通の人よりも10年早くなるといわれています。
さらに高血圧や高脂血症を合併していると20年も早くなるといわれています
高血圧
高血圧とは血管にかかる血の圧力が高い状態をいいます。
これはコレステロールや中性脂肪、糖分などが多く溶け込んだドロドロ状態のものが
毛細血管をスムーズに通り抜ける事ができず、そのために血圧を上げて
押し出そうとするために起こります。
また塩分の過剰摂取により血液量が増えている場合や、ストレスなどにより
血管が収縮した場合にも起こります。
高血圧になると血管壁に強い圧力がかかるため、血管がボロボロになりやすくなります。
また血中のコレステロールなどの脂肪分が血管壁に付着しやすくなり、動脈硬化が
進行しやすくなります。
しかし高血圧には具体的な症状がなく、進行していても気づかずにある日突然、
心筋梗塞や脳梗塞などの死に直面した病気を引き起こすのです。
そのため高血圧は沈黙の殺人者(サイレントキラー)と呼ばれています。
高血圧は特に心臓や脳、腎臓にダメージを与えます。
これらの臓器に向かう血管は直角に近い角度で分岐しており、血圧が高くなると
血管に負担がかかりやすくなるのです。
糖尿病や臓器障害、心臓病などの病気を合併していると、軽症の高血圧でもリスクが高まります。
脳や心臓で起こる脳梗塞や心筋梗塞は命に関わる重大な症状を引き起こすので、早期発見と
日頃の血圧を下げる努力が大切になります。